CYCLE MODE 2006
2006/11/5
自転車の展示会第1弾、"CYCLE MODE international 2006"に行って来ました。いろんな自転車を眺めて、いろんな自転車に試乗して幸せなひと時でありました(^^)
面白い自転車や試乗した自転車、妙な展示物の紹介です。写真多め。
上の写真のロードレーサーCOLNAGO "ForEver"、フルカーボンのフレームにイタリアの有名壁画修復士が2週間かけて美しいイタリアンアートを描いている。絵はフレームだけでなくステムからハンドル、サドルにまで描かれていて世界で限定50台しか製造されないらしい。
この自転車のお値段はいくらでしょうか。この記事の最後に答えが書いてあります。
場所は幕張メッセ。朝10時に行くと結構な人だかり。
モーターショーでは使わないようなちょっと小さいホールでした。
サイクルモードの特徴はただの展示会ではなく、いろいろな自転車に試乗できるようになっており、会場内に結構長い試乗コースが用意されていることです。ここでワンランク上の自転車を体験してみたり、いままで乗ったことのないジャンルの自転車に乗ってみたり、買おうと思っている自転車の品定めができたりします。
CYCLE MODEはビックサイトで行われるサイクルショーよりスポーツサイクルが多めなので試乗のしがいがあります(^^)
まず試乗した自転車の紹介、その後に目を引いたものの写真を並べようと思います。
●試乗した自転車
☆ロードレーサー
InterMax X-LIGHT
フルカーボンのロードレーサーです。ULTEGRA仕様。カーボンのロードは初めて乗りましたが、軽いです! もちろん持ち上げても軽いんですが、走っていても軽さを感じる。加速していくとき、カーブで自転車を倒すとき、起こすときすべての動作が軽い。しかも適度に剛性があって思い通りのラインを走ってくれる。
路面がきれいだったので衝撃吸収性は体験できませんでしたが、「高いものは良い」を実感しました(実感してしまいました?)
COLNAGO CLX
とりあえず有名どころのにも乗っておこうと列に並んで試乗。COLNAGOの試乗車の中で最もグレードが上のフルカーボンCLXです。やはり軽い。
ただし、それ以上の違いは安物乗りには何も分かりませんでした(笑) 10速105以上はSTIが使いやすいですね。
☆マウンテンバイク
KONA KULA DELUXE
MTBに関してはほとんど何も知らないので、どんなもんだろと思い適当に選んで乗ってみました。軽量クロカンマシンとのことですが、やはり重いですね。
他にもフルサスの物なども何台か乗ってみました。「リアサスによるペダリングのロスがなくてすごい」とスタッフに何度か強調されました。確かに段差でのショックだけを吸収していてロスが出ないのはすごいのですが、どうもMTBとは合わないみたいです。テクニックとかよりは、ロードバイクで道路をひたすら走っているほうが性に合っているみたいです。
☆ピスト
BIANCHI PISTA
ピストという戦闘的なイメージではなくファンライドロードをシングルギアにしちゃいました、という落ち着いた雰囲気がします。細いクロモリフレームにすっきりとしたシングルギアの駆動系が良く似合います。
変速がなく発進はゆっくりですが、駆動周りでのロスが少ないのかロードレーサーにないダイレクトな踏み味を感じました。踏んだ分だけ滑らかに加速していきます。あと、軽い。走っている最中も変速操作がないため、ただ「漕ぐ」ことに専念できます。割りきりがとても気持ちのよい自転車でした。
都会に良く似合うシンプルなデザインですが、東京は坂が多いので乗る気にならないのがちょっと残念なところです。
☆小径車
riese und muller BD-1
まずは王道のBD-1(笑) 乗ったのは写真のではなく白いStandardモデルでした。小径車のなかでもファンが多く、どんな感じなのか興味がありました。自転車占いでも「BD-1」だったし(笑)
乗って驚き。安定して走るしスピードの乗りもいい。噂に聞いてるほどハンドルもクイックでないし、なんだこりゃ!すごいいいじゃん!折りたたみなのにフレームはすごいがっちりしていて乗り心地が良かったです。さすがドイツ。これは楽に長距離走れます。ツーリングに使っている人が多いのにも納得です。
ポジションはちょっと前傾でロードになれてる人は楽ですが、ママチャリに乗ってる人は最初は辛いかもしれません。
BROMPTON
広げたところの写真撮り忘れた!コンパクトな折り畳みが特徴のUK生まれBROMPTONです。これも安定して走ります。ホイールベースが長いのが安定感の秘密でしょうか。旧式の(というより昔ながらの)内装変速機がついていて渋いです。
町乗りに大活躍しそうな大人の雰囲気の折りたたみ自転車。
BRIDGESTONE MOULTON R2S
今回乗った小径車の中で最高の乗り心地でした。直進性良し、ハンドリング良し、加速性よし、そしてサスペンションの感触が抜群でした。滑らかに路面を滑っていくように走ります。フレームのデザインもすっきりとまとまっていてかっこいい。これはイイ・・・。
小径車で旅行に出かけるならぜひともこれを選びたいですね。
宿野輪天堂 KUWAHARA GAAP STREET
メカニカルなフレームに、タイプの分かれるパーツをつけていろいろな種類が発売されているGAAP。紹介にあるように走行性能は抜群です。転がしているときにホイールベースがかなり大きい印象を受けました。
街中を颯爽と走っていたらかっこいいフレームですね。ただこのフレームサドルをあまり下げられないという欠点(?)があり僕の身長でぎりぎりでした。またMTBよりのデザインなのかBB位置が高かったです。乗っててワクワクする遊べる自転車です。
Panasonic トレンクル6500
チタンフレームで重量が6.5kgしかない折りたたみ自転車です。チタン製なのでお値段が張ります。試乗しようとしたところ、スタッフに「普段から自転車に乗ってはりますね?(関西弁)」と聞かれた。はい、と答えたもののどういうことなのだろう。乗ってみると、なるほど、これはだいぶ不安定な自転車でした。
カーブもクイックだしホイールベースが短いから、トルクをかけるとすぐにウィリー(笑) 「軽さ」に特化した短距離&お気軽輪行向けという印象でした。これで長距離走ろうとは思わないなぁ・・・。
Smartcog KOMA 3-speed
6インチの極小径車。小さいタイヤなのに2段チェーンのおかげか意外とスピードを出せる。折りたたみはちょっと複雑で手間でしたが、畳むと細長くなり扱いやすそうです。 この6インチタイヤに外装3段変速をつけた技術に拍手。
ふぅ、小径車乗りすぎだ。このほかにもSTRIDAとか乗りました。
☆変り種
PROGRESSIVE RCB-2.1
寝そべって乗るリカンベントバイク。一度乗ってみたかった!
乗って分かったのだが漕ぎ出しがとても難しい。あまり力んで蹴りだすとハンドルが思わず動いてしまい、転びそうに。かといってゆっくりやってるとスピードが付かずにやはり不安定・・・。慣れるのには時間がかかりそうです。ただ、乗れてしまうととても楽しい。視線が下に向きがちな普通の自転車とは違い、視線が上向きになる。これはなかなか気持ちがいいし、寝転がっている姿勢はとても楽だった。
とは言え、バランスが取れないことには楽しんで走ることもできない。どうしても乗れない人はいるみたいで後ろを押しているスタッフもろともフェンスに倒れこんでる人もいた。なかなかムズカシイ。
写真のは上ハンドルだが、下ハンドルのRCB-5.0にも乗った。下ハンドルのほうが視界が開けて景色がいいです。
MAXARYA Ray-1
リカンベントの中でもちょっと姿勢を起こしたタイプ。こちらになるとだいぶ乗りやすい。足もつけやすいので楽です。イスに座って漕ぐ姿勢はやはり楽。これで街を走ってみたいです。
Clean Speed モデル名失念
リカンベントです。背中に荷物を背負えないので、背もたれのところにショルダーバッグをかけて走りましたがこれはいいです。全く不安定にもならず背中が楽になるのは気持ちがいいです。リカンベントは荷物の積載量が大きいかもしれません。
Street Surfer
見た目のインパクトがすさまじいです。先端の4輪付いている部分は掃除機のヘッドのようにぴったりと地面に付いたまま走ります。思いっきり倒してカーブすることができますよ、と言われたのでそうしたらコケマシタ(笑) カーブで前輪が滑っていってしまい意外とアンダーステアでした。路面との兼ね合いなのかな。カーブやアクションを楽しむのがいいらしいですが、もう乗りたいとは思わないですね〜。
ただ、先端の部分を改良して挙動をもっとマイルドにしたら、積載量のとても大きい運搬自転車になるのではないでしょうか。
試乗車紹介終了・・・載せてないのも含めて20台くらい乗りました。運動して汗をかく展示会も珍しいです(^^)
●面白かったもの
DE ROSAのロードバイク。ちょっとビーチクルーザーのような雰囲気が漂っています。こんな形状に加工できるようになったのもカーボン技術の発達のおかげ。
COLNAGOとフェラーリのコラボ。このカーボンフレームはF1と同じ工場で作ってるらしい。
ハンドメイドフレームのCHERUBIM。細身のクロモリフレームがかっこいい。自分の体に合わせた自分だけの物を作ってもらえるなんて、車やバイクじゃ無理ですよ。そう考えるとオーダーフレームって最高の贅沢かも。
CHERUBIMの展示車、スティッキー。細すぎません?乗り心地を試してみたいなぁ。
GIANTが新展開を進めるSRAMのロードコンポーネントRIVALの展示。
デュアルコントロールレバーの操作が特徴的。ちょっと押すとギアが落ちて、思いっきり押すと上がる??あわてたときにシフトミスしそうだ・・・。
SHIMANO一押しの内装8段変速Inter-8。マウンテンバイクほどのワイドなギア比、らしい。
チタン製のチェーン。高すぎだろ・・・。
ドイターのブースにあった巨大バックパック。背中側はちゃんと蒸れを防ぐ構造になっています(笑)
SCOTTの最軽量フレーム。780gは持った感じ軽すぎてよく分かりません。ボトルに水を入れて積むと重量がフレームもうひとつ分の重さになってしまうんですね。
SURLYの一輪車。めちゃめちゃタイヤが太くてインパクトがあります。サドルの下にブレーキレバーがあります。お客さんで乗れた人はほとんどいないらしい。フレーム4万円。フレームだけって・・・。
(クリックで拡大)
会場はこんな感じでした。右端に見えるのがMTBの試乗コース。映ってないですが左奥と手前側の壁沿いに舗装の試乗コースが広がっています。
こんないろんな種類の自転車に試乗できる機会はめったになく、とても楽しめました。来年も行きます。
冒頭、COLNAGOの"ForEver"のお値段、答えは「完成車価格:\1,785,000-(税込)」だそうです(^^;;; 乗用車より高い・・・。